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40代50代中高年サラリーマンの転職の為の資格取得について

中高年の転職が専門性を問われる今、様々な資格取得への興味が高まっていると言います。
このサイトでも転職に向けたスキル・資格についていくつか紹介していますが ( 40代50代転職に向けたスキル・資格)、「資格を取る」という事についてもう一度皆さんに考えてみて欲しいことがあります。

そもそも資格と仕事の関係について

資格と言うものにはそのベースに2通りの考え方があります。
一つ目は「その仕事、職務を遂行するためには最低必要な知識や技術、実践力を有しないと成立しないもの」。つまり一定のレベル試験に合格し、実務を遂行できるレベルでなければ、その職務に就くことができないというものです。
医師、弁護士などを代表する国家資格はもちろん、教職や税理士、薬剤師、看護師、保育士などは国家試験と決められた実務や研修期間を経て専門職として活躍できることは皆さんご存知だと思います。
このような国家資格は数多くあり、専門の学校、大学の学部、あるいは高校など教育機関を通して資格取得に向かうことがスタンダートです。

二つ目は「その仕事、職務を遂行する為にある種の知識や技術があれば、さらに上手く、一段上の仕事が出来る」と言うもの。
その資格が無ければ就けない仕事ということではなく、仕事をしていく上でプラスアルファ役立つ知識や技術と言うものです。
中高年向けには、TOEIC/TOEFL、宅建、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー、マンション管理士の資格などが推奨されています。
いずれも、その資格が無ければその会社で働けないというものではなく、持っていればより専門的な仕事への幅が広がると言うものです。
ちなみに宅建を持っていない不動産会社の社員や中小企業診断士の資格を持たない経営コンサルタントもマンション管理士の資格を有しない管理人は多くいます。(※マンション管理士や管理業務主任者などの資格はマンション販売会社の社員に必要な資格で管理人に必須ではない)

このように資格取得を考える前に「何の仕事をするのか」「どんな職種になりたいのか」が大前提となります。
中高年の転職専門の人材コンサルタントの話によると、やってみたい仕事が明確でない中高年の資格取得は当然ですが、ほとんど役に立っていないと言います。

仕事に生かせる資格と言う考え方

まず、資格云々考える前に、「どんな仕事をしていくのか、どの業界で働いてみたいのか」
この点をじっくりと考えて資格取得などを検討するのが重要です。
資格を持っていれば上手くいく、就職に有利などと言う転職アドバイザーもいらっしゃるようですが、安易に資格を就職の為のツールのように考えてはいけません。

例えば
中小企業診断士の資格を持っていればどこに就職できるのか?
ファイナンシャルプランナーの資格を取得したら何ができるのか?
TOEIC700点とれば、どんな仕事に就けるのか?

ではなく、そもそも
経営コンサル的な仕事をしたいのかどうか、
生保・損保の代理店、外交員的な仕事をしてみたいのか、
海外とのビジネス、外国人相手の仕事をしてみたいのか、
と言った、やってみたい仕事、トライしてみたい仕事をイメージすることから始めるべきなのです。

やってみたい仕事が見つかったら、その仕事をやっていく上で、プラスになる資格があれば働きながらでも取得できます。
有していなければ仕事に就けない国家資格はともかく、「仕事に生かせる資格」は実際に仕事をしていく上で見えてくるものかもしれません。

そして、
その仕事は具体的にどんな組織に所属するのか?
将来的に起業していけるものなのか?
などの「働き方」を調べてみる必要があります。
中小企業診断士ひとつとっても、どんなところで働いているのか、相手となる中小企業に対し顧問契約なのか、業務委託や単一の調査的な仕事なのかなど、どのような関係でビジネスが成り立つものなのかを知ることが重要であり、
さらに中小企業の経営者相手に交渉する対人関係能力、営業力が自分自身にあるのかどうかなど、その仕事への自身の基礎的な能力、適応力を考えなければなりません

資格取得が就職に有利とは必ずしも言えない、資格取得者でも使えない人が多い
と言われるのは、そもそもの仕事に対する向き不向きや能力が根本にあるように思います。

資格を取ること、持つことは、悪いことではありませんし、プラスになるのは間違いありません。
ただし、
「誰を相手にどういう仕事をしたいのか? そして組織でヤリタイのか、起業独立したいのか? 自分にはそのことに向いている能力があるのか?」
を充分に考え、その上で
「実現するために、武器となる技術や知識はどのようなものなのか」
と言った観点から資格やスキルを検討することをお勧めします。

(編集部)

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