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大手企業の40代50代で漠然と転職を考えている方へ

益々拍車がかかる大手企業のリストラ

2019年に巻き起こった「大手、上場企業が業績好調にもかかわらず中高年社員のリストラ」を始めたニュースは様々な業界に反響を呼び、
それがアリなら我が社も」と、今後次から次へと検討し始める企業は間違いなく増えてくるでしょう。
根本的な事業構造の改革が求められたり、若手スペシャリストの採用を始めている企業に勤める40代、50代の方には「明日は我が身か」と不安を感じている方も多いことでしょう。
そして、いざその時の為にと、現在まさに漠然とだけど転職や独立起業を考えている人も多いと思います。もちろん事が顕在化していないので、漠然と考えてしまうのは当然です。

中高年の転職に関しては、人脈を広げる、自分のキャリアの棚卸しで強みの明確化、転職に関する情報収集など、中高年の転職の成功例や失敗例やポイントは各所で専門家の方々が言及されていますので、そちらを参考にしていただければと思います。
さらに当サイトでも、
40代、50代、中高年の就活で最も重要なこと Part.3で企業と個人の要望のマッチングについて
40代、50代、中高年の就活で最も重要なこと Part.2Part.1では孫氏の兵法を元にした相手企業と自分を知る重要性について紹介しましたが、
いずれも具体的に転職活動に入る際、活動中の大事なポイントです。

まだ漠然と転職や独立起業を考えている方には、その前に是非考えて欲しいことがあります。

今考えておくべきこと

それは「相手を知る」「自分を知る」そして「最大限を尽くす」と言う考え方です。孫氏の兵法にも似ていますが、少し異なります。

相手を知る

まず、社会、産業界、そして自社の業界など全体なことを少しでも知ることです。
新聞、ニュースやネットで評判のことなどあらゆることに少しでも興味を持ち、社会全体の動きや産業界やビジネスのこれからについて自分なりの見識を持つことをお勧めします。
例えば
・8050問題、老々介護などの社会問題はどうなるのか。
・東京五輪後に訪れると言われる不況。その原因とどの分野なのか。
・AIなど最新技術導入で変わるビジネス。具体的に何がどう変わると言われているのか。
・テレビ、クルマ離れが進み、ネット中心になる若者たち。彼らのライフスタイルはどう変わっていくのか。
・人手不足が顕著な業界。解決に向けて国はどのような方策を採ろうとしているのか。
そして
・自社の業界は20年後にはどうなっているのか。事業は、製品は、サービスはどう変化していくのか。
など、「自分と直接関係ないから」と敬遠することなく、全てに関して興味を持つことです。ちなみに「何故、昨年若い子にタピオカが流行ったか?」を自分なりの考えで答えられる方はいるでしょうか。
実際に自分を取り巻く社会環境やビジネスは、何らか自分に影響を及ぼしている、及ぼしてくることは十分考えられます。
また、周りを知ることで今後の自分の進む道のヒントが見えてくる場合もあります。

初めての仕事で苦戦している新入社員に「世の中知らないなあ」「ビジネス解ってないなあ」と嘆いている自分は、本当はその若手に「今の世の中知らないオジサンだなあ」と言われているのかもしれません。
お子さんがいる方は、息子娘がお金を何にどう使っているの?それはどういう考えからかを聞いてみるだけで何かが見えるかもしれません。
好きなスポーツ、ゴルフ、趣味を飲み屋で語ることはストレス発散になるでしょうが、それが自分のこの先にどれほどプラスになるかも考えてみる必要があるのではないでしょうか。

新聞、ビジネス週刊誌、ネットのニュースポータルサイトの全てのカテゴリーに目を通すぐらいの気持ちで周りを知ることに興味を持ちましょう。

自分を知る

自分を知るとは転職用のキャリアの棚卸して、自分のキャリアを知るということではなく、世の中、社会が自分をどう見るのか、評価しているのかを知ることです。

使えない中高年、働かないおじさん、バブル入社組、そして早期希望退職者候補と、
中高年に対する世の風当たりは厳しいものがあります。
「自分は違う!!」と意気込んでみても、周りは十把一絡げで見る場合も少なくありません。
現に、中小企業では「大手にいた中高年は使えない」、職安に行けば「40、50代の再就職は難しいですよ」と言われ、履歴書を郵送しても年齢だけで切られたり、キャリア開発研修でも「専門性が無ければ生き残れない」と言われる始末。
それほど、厳しい状況にあるという事を知って欲しいのです。
会社の中では、良い先輩、優しく物わかりの良い上司と評価されても、それは会社と言う組織の中でのこと。
会社都合の退職と同情はされる面もあるでしょうが、一歩会社を出れば、世間はかなり厳しい目で見るという事を解っておいたほうが良いのです。

最善を尽くす

では、そのような変化の大きい社会にあって、厳しい目で見られることの多い中高年社員は何を考えればいいのでしょか。
それは、「変わる世の中にあって自分が何で貢献できるのか」「どんなことで活躍していけるのか」を常に自問自答することです。
例えば興味あるニュースが流れれば、「自分だったらこうする、こうできる」と考えたり、若者から突き上げられる中高年の話があれば「自分ならこうふるまう」と考えること。
厳しい状況を乗り切っていくために、自分ならどうするのか、どうしていきたいのかを常に考えておくことです。
色んな話題やケースに対し、自分自身の在り方を考えることが、次のステージに進む際に、原動力となります。

また、興味ある業界やテーマが見つかったら、勉強してみることも良いでしょう。
リカレント教育、大人の学びはこれから益々重要視されます。
仕事に役に立つ立たない、自分の利益、収入になるならないに拘ることなく、学びたいテーマにトライしていく。
学んだことは必ず何かの役に立ちますし、何と言っても興味ある事を学ぶことは、自身をモチベートさせてくれます。

相手を知る、自分を知る、そして最善を尽くす

接客サービスの研修のような物言いですが、何かと厳しい状況に置かれている40代、50代の中高年社員の方々には自分自身と社会との関わりの中でどうしていくかを考える指針になると思います。

(編集部)

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