新しい記事のお知らせ

働きながら自身の次のことを考える

会社に頼らない自己啓発

黒字リストラや新型コロナウィルスの影響から、人員調整、整理を手掛ける企業が増え、40代~の会社員に逆風が吹いています。
期希望退職者募集の名の元、一昨年より多くの中高年会社員が退社を余儀なくされ、転職活動を行っていまが、今後もこの年代の人材の流動化はますます加速すると言われており、在職中の社員の方であっても「自分の先のキャリア」を考えざるを得ない状況になっています。
このサイトでも各所で取り上げましたが、ご存知のように、現在、多くの企業(経営層)において今後の事業の方向性が最重要課題となり、事業分野、業態の見直し、多角化による業態転換、DXの導入など従来のビジネススタイルからの転換に動きだしています。
参考■事業の方向転換、業態転換と新たな人材
同時に人材の採用、雇用と言った「人材そのものの考え方」も大きく変わろうとしており、終身雇用、年功序列型人事の廃止、そしてジョブ型雇用、新卒の専門職採用、外部への出向、副業解禁、他社副業人材の活用など雇用そのもののを柔軟化させたり、在宅社員、テレワーカー、転勤の廃止、地方在住社員活用など、働き方の多様化にも対応させようと動いています。
参考■日本型雇用とジョブ型雇用の両立
転勤制度の見直しで変わる働き方
そのような状況を踏まえ、働きながら次のキャリアを考える社員が増加しています。
ある程度の年数で退社、転職することを前提に、自分の専門性、スキル・知識など社内だげげて無く、市場価値を見据えてキャリアアップを図る動きです。

具体的には、専門的スキルアップ、副業の為の勉強、スクール受講や、外部の講座の利用、大学での社会人向け授業など自主的な学びなど『会社に頼らない自己啓発』を行い始めています。
このまま働いてある程度の年齢になって
「長年勤めたのリストラ」「ポスト不足で役職の無い社員」「働かないおじさん」などネガティブなイメージて捉えられるより、「会社に依存しない自己のキャリア開発」と言うポジティブな考え方が増えてきているのです。

キャリア開発の方向性

何を学ぼうか?
何を職業にして行こうか?
どんな働き方をして行こうか?

働きながら自身の先を漠然と考える人は多くても、明確に先を見据えられる人はごく一部でしょう。
実際に、専門性を高め全く違う業界に転職した方や、何らかの専門で独立起業をした方、あるいは地方へ移住し地元でのビジネスに携わっている方、全く違う仕事にキャリアチェンジされた方など、先駆者たちの多くが、最初から自身のキャリアステップが明確だったわけではなく、ふとしたきっかけや出会いから次のステップに進んでいるのです。共通しているのは、スキルアップの為に具体的な行動に出ている点です。
ですから現在、先の自分のキャリアを漠然と考えている方も、何等か具体的な行動を起こすことが需要です。

具体的行動には『資格、スキルアップに挑戦すること』を是非お勧めします。
何らかの資格を持っていれば仕事にありつける訳ではありませんが、その分野を勉強することで、次の仕事に幅が出る、出来る仕事の範囲がぐっと広がるのは間違いありません。

営業系など総合職の方に人気があるのが『士業』と言われています。
弁護士などは大学での勉強が必要ですが、司法書士、 弁理士、税理士、行政書士 、土地家屋調査士、海事代理士、 社会保険労務士など、働きながら試験を受け資格を取得できるものも多く、特に中小企業診断士や社労士、行政書士などは未だに人気です。
余剰人員が多く、中高年社員のキャリア開発に熱心な金融機関、生保・損保の大手企業では、在職中に中小企業診断士、税理士などの資格取得を促しているようです。

またある程度の年数、「経理、人事などの管理部門」の経験がある方が、簿記検定、会計士、キャリアコンサルタントなどの資格を取得されるケースは多いようです。

士業の資格以外では、IT系の知識、スキルアップが人気です。
基本的な知識やパソコン操作だけでなく、ご存知のように昨年より増加したオンライン会議でのツールの対応、理解不足など中高年サラリーマンや管理職のリテラシーの低さが露呈しました。
40代であっても後20年、30年と仕事をしていくためには、ITツールへの精通は不可避なのです。
シニアの再就職にあたっても「ワード、エクセル使える方」が必須項目になりつつあると言います。
IT関連のツールは年々進歩します。50代、60代であってもメール、チャット、オンラインでのコミニュケーションを取れる人材は充分な戦力となります。
参考■40代50代転職に向けたスキル・資格
前述しましたが、「資格を取得したから、ITツールが上手く使えるから、仕事が来る!」という事はありません。
ただ専門的知識を有していること、ITツールを上手く使えることで、相談や、色々な人脈が広がったり、ビジネスへの参加を促されることが多いのは事実です。

人間、一つの会社での仕事をずっと続けていると、先のことはあまり考えなくなります。そして気が付けば、整理対象の人材になっていたり。
現在、早期希望退職のターゲットになった方には多いのではないでしょうか。
再就職支援を受けても「特別な専門性」「市場価値のある知識やスキル」が無いと転職は難しいと言います。
今のうちに、働いているうちに、次のことを考え何らかのスキルを身に付けておく。
これからは必要な時代になります。