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【大手から中小への転職】転職者インタビューVol.1(前編)

「自分のやりたいことはブレずに転職」

(株)ビジネス・デザイン VUM推進チーム 執行役員 古谷様

大手企業から中小企業に転職する人は毎年増えています。
職歴、経験など大手のノウハウを中小企業の経営にうまく活かすという角度から、今後人材の流動はさらなる活性化が見込まれます。
今回は、今何かと話題の金融機関から中小企業に転職され活躍されている、株式会社ビジネス・デザインの古谷さんにお話を伺いました。

古谷さんの現在のお仕事内容を教えてください。

古谷様(以下敬称略) : 母体となる「税理士法人りんく」は、お客様、企業向けに税務、会計などを展開していますが、我々(株)ビジネス・デザインの方は、お客様の過去会計データを元に、将来にわたるお客様の経営の意志判断、意思決定に役立つ支援の方をさせていただいています。
お客様が将来にわたってどのような姿になりたいか、それを明確にしてそれが三年先なのか、五年先なのかそれを一緒に設定し、その上で今年一年何をするか、今月何をどのようにしていくか、そしてその結果はどうだったのかなど、毎月の会計報告をベースにそういうお話をしながら打ち合わせをしています。
私自身は税務業務は一切経験ありませんし、税理士会計士でもありません。
前職が金融機関ですので、金融機関の方が持っているレべルの知識しかなく、税務、会計というものはほぼ初めての状態なのですが、仕事としては経営の相談相手、アドバイザーのような仕事に近いと思います。
現在、私が担当しているお客様(経営者様)は、創業して10年やってきたけど、ふと立ち止まると良い相談相手が社内に居なかったり、あるいはお父様が創業されて引き継がれて、なかなか自分と同じ目線で相談できる相手が居なかったりと、そういう声を聞くことも多いですから、良き相談相手というポジションかもしれませんね。
ビジネスとしてはクライアントからの毎月の報酬という形で頂いています。

(株)ビジネス・デザイン VUM推進チーム執行役員 古谷様

前職は金融機関ということですが、転職されて、現在の仕事との違いはどのようなことですか?

古谷 : 前職も金融機関でしたので、当然、中小企業の経営者様とお話しすることは多くありました。
キャリアとしても、営業として融資を獲得するという点と管理回収、返済に苦しいお客様への対応などをしていましたし、退職する二年ほど前は、取引先の法人を増やしていくという動きの中で、そういう部署で直接法人に伺ったり、法人に行く仕組みを作ったりという仕事でしたから、経営者の方と話しているつもりでいました。
でも、現在はもう一歩、二歩踏み込んだ、本当に経営者側の目線に立っているといった感じがしていますね。
金融機関は、一つの会社、経営者様に対して複数が対応するということが多いのですけれども、基本的に私たちのような業務は1対1という形になりますので、そういう意味では、当然距離が近くなり、関係も深くなります。
転職してみて、今この仕事でこの立場になると、どうやってお客様に安定して継続して発展していただけるように支援できるかという所に重きを置いていますので、目線というのは明らかに違ってきたと思います。
もちろんそこに対して求められるプレッシャーも大きくなるのですけれども、直接お客様、経営者様に響くことが多いのでそこは大きなやりがいだと思いますね。

そもそも前職の金融機関というのは、どこもそうですが、過去に融資したお客様からの利息が今を支えています。今日生み出した売り上げがそのまま我々の利益というのではなくて、過去の売上が今の利益に繋がっていて、今の我々は将来の利益を作っていかなければならないという仕事です。
ですら極論すれば、何もしなくてもお金は頂ける立場なんです。
その点、この仕事は今の利益を今作り、当然将来の利益も今作っていきます。ダイレクトに売上げも解りますし、この会社の将来の姿もイメージできるので、そういう部分は凄くやりがいがありますね。

前職金融機関の仕事について、今思う事は?

古谷 : そうですね。金融機関の仕事は面白かったですし、それなりに色々な仕事を経験させていただいていました。例えば金融機関の職員として融資させていただいて、お客様の事業が上手くいくケースは問題ないと思うんですけど、上手くいかなかった時、特にリーマンショックの後はかなり厳しくなって、破産された方もいますし、「古谷さん」って呼んでいただいていたお客様が「お宅」という呼び方に変わった方もいらっしゃいました。さらには「夜道気をつけろよ」と言われたこともありましたし。
ただその時、そのお客様が将来どうなるかという事については、さほど深く考えなかったのは確かです。
当時は仕事は一所懸命やっていましたが、ただ金融機関の担当者として「自分の会社に損失を与えないということに一番重きを置いて」いたのは確かです。
もちろんそれ自体は悪いことではないと思いますが。

テレビドラマで出てくるようなバンカーが抱えるジレンマのようなものは私には正直ありませんでした。でも融資が出ないケースには手が出せなかったですし、引上げざるを得ないお客様に対しては一定の区切りをつけるしかないというのがありましたので、少なからず、「もう少しできたのでは」「融資できたのでは」という思いはあります。
ただ当時はそこをあまり深く考えていなかったのも事実ですね。

金融機関を辞めようと思った理由、転職に向けての気持ちを聞かせてください。

古谷 : 実際、色々な理由がありまして、ここでは詳しくお話しできないのですが(笑)
思い返せば、退職する二年ぐらい前からずっとおぼろげに辞めたいとは思っていたんでしょうね。
でも、実際に辞めると思ってなかったですし、辞められるとも思ってなかったです。
それなりに評価をしていただいて色々任せていただいて、色んなポジションもやらせていただいたので、「辞められる」「辞めることができる」とは全く思っていなかったですね。

でも辞めるのを決めてから、やはり好きな仕事をやっていきたいという考えはありました。
「自分は何がしたいんだろう、何ができるんだろう」と思った時に、今までずっと中小企業の社長がお客様だったので、これからはそれを活かして、中小企業の経営者様に寄り添う仕事はしたいと。それは考えました。
「何々になりたい、思い切ってこんなことやりたい」なんて大それたドラマチックなことは無いのですが、自分が退職して次の仕事をするときは、今までのことをずっと振り返ってみてずっと慣れ親しんできた仕事を出きれば良いなと考えましたね。
こういうことは金融機関で働いている時は、あまり深く考えなかったんですけれども、退職を決めて、何をしよう、何がしたいんだろうと思ったときに、改めて自分がやってきたことがやりたいことなんだと気づきましたし、大きな組織の中で色々な煩わしさや面倒くささ、例えば稟議だとか根回しだとか、あまり私が得意でない部分で戦うよりも直接ダイレクトにできる仕事が良いなとは思っていましたね。

以下、後編に続く