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採用のため、そして社員モチベーションの為に変わる人事制度

高度人材を採用する為の人事制度

情報通信技術(ICT)業界で、グローバルに活躍できるスキルや知識を備えた人材の獲得に各企業とも躍起になっている話は、当サイトでも
高度人材の確保に於ける新入社員の高額報酬と中高年の課題
金融業界と理系人材
でいくつかご紹介てました。

近年大量リストラで話題になった、NECや富士通に於いても
・博士号などを持つ若手研究者獲得は報酬に上限を設けず展開(NEC)
・コンサルティングに特化したDX(デジタルトランスフォーメーション)の新会社を設立し、高額年俸の社外人材の登用(富士通)
と、中高年はリストラしながらも、今後必要とされるであろう人材の獲得には思い切った施策に出ています。

さらに情報通信技術の本丸NTTに於いても、話題となっただAI技術者やデータ分析官の獲得に米国IT大手並みの年俸3000万円を用意する人事制度に加え、
グループ会社のNTTドコモも、AI・ビッグデータに特化した高い専門性を発揮する技術者向けに人事制度を設けたり、またNTTコミュニケーションズも、ビッグデータのマネジメントやクラウドに精通するエンジニアの中途採用者向けに人事制度を導入しています。

いずれも共通するのは「市場価値からみた報酬」です。
もはや終身雇用、年功序列での発想からの人事制度、給与体系では対応できず、新たな制度に刷新する動きがますます活発になるでしょう。

受れ入れ側の人事制度

いくら高額な報酬で高度人材を採用しても、受入側の企業自体の既存社員の人事制度もその変化に対応していかなければ話になりません。
採用だけに力を入れ、従来の人事制度に手つかずでは、せっかく獲得した人材も辞めてしまうかもしれません。

現に、上記のNECは公募や本人の希望で他部門への異動を支援する「社内フリーエージェント(FA)制度」を導入していたり、富士通でも職務と役割に伴う市場価値で報酬を設定する「ジョブ型人事制度」、デジタルスキルを中心とする専門性を評価する「高度人材処遇制度」の新設など続々と動きは出てきています。

そんな中、最も時代に沿った制度の導入で話題なのがNTTデータのテクニカルグレード(TG)制度です。

NTTデータの専門性重視する新人事制度、段階ごとに年収100万―150万円の差(日刊工業新聞 ニュスイッチ)

このTG制度は課長代理以上を対象に、従来の役職に応じた給与体系から、「仕事の内容や会社への貢献度に応じて報酬を決める」というもの。
そして注目すべきは報酬に増減があり「コンサル能力、特定システムへや顧客業務知識への精通」などを専門性があれば高額報酬につながる制度です。
もちろん会社への貢献が無ければ、最低額まで下がると言う厳格さもあります。
社員のモチベーションをより高めるためには、従来の曖昧としたものではなくこのように明確に本人、社内の納得値ある制度が求められるのではないでしょうか。

今後、ICT関連に関わらず、全ての業界において
優秀な高度な人材を採用する為のキーワードは 「市場価値に応じた報酬」
そんな人材を上手く活用していく社内の制度に求められるキーワードは 「会社貢献、成果、質的な公正さ」
になるのでと思います。

(編集部)

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