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自分の希少性を考える

40代・50代からの転職活動 ~AIの時代を迎えて~

残念ながら現在40代・50代のバブル入社組の今後は必ずしも明るいとは言えません。その理由は様々ありますが、以下の様な理由によるものです。

1. 各企業がグローバル体質に変化する為に人員削減
2. 東芝などの大手企業でも突然倒産に直面する激しい国際競争
3. 人生100年時代を迎えて、長く働くことが必要になる
4. AI等の技術到来によって代替される仕事が多数増えてくる

こういった理由により、ある日突然リストラ、レイオフに合うという事が普通のことになってきています。そして、多くの方は再転職に6カ月以上 (30代までは3カ月以内が9割)掛かっており、又、転職出来てもその転職先の企業に不満を抱えています。不満の大半は賃金ダウンです。こういった状況の中で、如何に「うまく転職するか、社内に必要な人材として残るか」を考えるかは重要なことです。今回この点について考えてみましょう。

会社にとって価値ある人材とは?

先ず、いずれの事情にせよ「転職・再就職・(今の会社に)残留」を行うためには、相手にとって価値があると思ってもらわなければなりません。ここでいう価値とは、「この人は会社に利益をもたらすか」という1点のみです。ここで価値がると思ってもらえれば、リストラを宣告されることはありません。万が一、リストラ位なっても条件の良い企業への転職が可能です。価値のない仕事しか出来なければ、AIにも代替されます。誰にでもできる仕事はいずれなくなるか、賃金の大幅な下落となって自分の身に降りかかります。先ずこの事実に目を向けましょう。

価値を上げるには「ニーズ」と「希少性」が重要

それでは、「価値を上げるにはどうすれば良いか?」が問題になります。
答えは、「企業のニーズ」と「希少性」の2つです。先ずは、「企業のニーズ」ですが、会社が利益を上げる為に社員に持っていて欲しい能力のことです。例えば、営業力、マネージング力、財務力、法務理解力、研究開発力、交渉力などです。こういった「企業のニーズ」を持っていることが基本です。但し、1つでは足りません。それが希少性になります。ある1つの能力に特化しても(それが多少秀でていても)、同等レベルの仕事が出来る人がいれば、片方は不要になります。通常は賃金の高い方が不要になるので、40代・50代は不要な対象となってしまうのです。これを避けるために、会社のニーズをいくつも掛け合わせ、独自の強みを築くことです。これが、「希少性」です。

例えば、高い研究開発力×ビジネス英語力×顧客との交渉力×マーケティング力×市場分析力と5つの能力を持っていたとすると、その「強み=希少性」は大きなものになります。

この人は自分で作ったモノを、世界中の顧客相手にビジネス交渉が出来ます。そして、他社との差異性を気づく戦略が出せて、自社に利益貢献できると考えられます。

画像はイメージです。写真提供PIXTA

希少性の算出

凡そ、ある業務が人並みにできるレベルは10人に1人 (1/10)の価値です。断トツに出来るのは100人に1人 (1/100)の価値です。自分の能力を掛け合わせて、「希少性」が1/10000 (出来れば1/100000以下)に出来れば、その人材は世の中でも非常に強い「希少性」を持っていると言えます。こういった人は高い市場ニーズに応えられる為に、職を失うことはありません。先の例では、1/100000の希少性を持つので、おそらく生涯仕事には困りません。そして「希少性」を考える時に重要なことは、それぞれの能力が掛け合わさってより大きな価値を生むことが需要です。掛け合わせ価値のない能力には殆ど意味がありません。以下に代表的な職種の会社ニーズを示します。1つの職種の中で様々な能力を持っていることも重要ですが、職種をまたいで能力が掛け合わされると「希少性」はぐっと上がります。

営業:信頼関係構築力、ヒアリングからの提案力、プレゼン能力、人脈
技術:○○商品開発力、顧客との交渉能力、英会話力、特許/文献調査力、競合分析力
事務:会計/経理力、法務実践力、英会話力、書類作成能力
マーケティング:市場の分析力、一時情報(顧客)の取集力、ビジネスモデルの立案力

まとめ

皆さんに先ず始めて欲しいことは、自分の「希少性」がどの程度かを、過去の職歴や自分の強みから算出することです。この活動は自分の強みの棚卸になるので、転職の際にもアピールできます。リストラを打診されても、カウンターで訴求出来ます。但し、あくまで本当に会社にとってニーズになるか、本当の価値で算出しているかを冷静に考えて下さい。甘い見積もりでは駄目です。

もし、「希少性」が十分にありそうならば今の能力をより磨くか、新たな価値 (出来れば今の強みをより強化するもの)に取り組みましょう。残念ながら、「希少性」があまりないとなった場合には、先ずは自分の軸を作り、先ずはそこを強化 (1/10~1/100を目指す)、次に新たな価値 (出来れば今の強みをより強化するもの)の獲得に取り組みましょう。価値のある能力を身に付けることは簡単ではありません。もし、自分に「希少性」がないと分かったら、それは過去の自分に責任があります。この事実に向き合い、今日から行動を変えていくマインドを持ちましょう。リストラを宣告されてからでなく、その前にこういった考え方を持ち日頃から準備しておけば、結果は何もしないままの現状よりも、必ずより好転するはずです。