当サイトでは、
「副業について/ウィズコロナ・アフターコロナ時代の働き方」の記事の中で、
「これからの社会は一社就業依存ではなく、複数の仕事を多方面でこなす働き方が増える」と。
さらに、「フリーランスと言う働き方」の記事では、
「社内のメンバーだけで業務をこなす従来型のスタイルから、少ない社員でより効率的に成果を出すために、外部を活用したプロジェクト型の業務の推進に転換する」と紹介しました。
個人の働き方としての副業に関しては、その意欲はあっても副業をする場や環境がまだまだ少ないという事が課題だったのですが、企業側もにいよいよ動き始めています。
副業人材の積極的採用
先だって、ライオンの副業人材公募が話題になったことをご存知の方もいらっしゃるでしょうが、ここにきて、ヤフー、ユニリーバ・ジャパンと次々に副業人材の獲得、採用を打ち出しています。
参照
■ライオン、副業人材公募 リモート勤務拡大が追い風(日経)
■ヤフー、戦略立案100人を副業募集 社外人材を活用(日経)
■ユニリーバ・ジャパン、副業人材を公募(日経)
先んじて発表していたライオンは、新規事業の立ち上げにたけた人材を週1日勤務から。
ヤフーはネット通販やメディア事業を含め、戦略立案を担う人材を原則出社せず月最大5時間程度で。ユニリーバ・ジャパンはマーケティングや人事などプロジェクトごとに幅広い人材を週2~10時間勤務で。いずれも副業人材を少ない勤務日数、時間で募集しています。
各企業、それぞれに特色があり、
ライオンはリモートワークも可能で、報酬は経験や勤務日数に応じて個別に決めるやり方。
ユニリーバ・ジャパンは、定年や育児などで退職した人、インターンシップに参加できない学生などの採用も検討。
ヤフーに至っては、副業人材100人規模の募集でフリーランスでも応募でき、報酬は月額5万円としています。
共通するのは、新規事業、戦略立案、マーケティングと言った事業のコアとも言える部門での採用であることです。
各社とも、既存の社内人材やノウハウに限定することなく、外部の様々な経験やノウハウ、他業界のスキルなど持つ人材が与えるものが、これからの事業展開に上手く繋がってい事に大きなメリットを感じているからでしょう。
将来の事業展開に向けて優秀な人材の獲得に関しては以前より、高額年俸のによるジョブ型雇用など大企業でも争奪戦が始まっていましたが、一方で優秀な人材の採用には時間とコストがかかることも課題でした。これからは人材を社員採用し時間をかけ教育していくスタイルから、知恵とスキルある人材を事業課題に沿ってその都度、事業やプロジェクトに参加してもらう形態に変えていくスタイルが主流になるかもしれません。
副業人材の採用は、まさに「必要な時に必要な人材を!」が強みです。
そして課題となっている様々な事をいち早く解決できる可能性があると同時に、既存社員のレベルアップに繋がることも期待できるのです。
リモートで広がる採用エリアの拡大
副業人材の採用は、時と場所を選ばないオンラインによるものもあり、地方の企業への副業も展開し始めています。
■専門人材オンライン副業 中国地方の中小、首都圏から(日経)
中国地方の様々な企業が首都圏の人材を副業で受け入れて行こうという話題です。
デジタルシフトを支援してくれる専門人材を、先行している首都圏から副業で採用しオンラインで参加してもらう動き。
リモート勤務の広がりで地方と都市圏の境界が無くなり、副業先も全国に広がっていくかもしれません。
現在、ウィズコロナ、アフターコロナの環境にあって、多くの企業が既存事業の行き詰まりや将来的不安要素を多々感じています。
今後、多くの企業で外部人材の副業採用や活用が拡大していけば、IT化を始め、新たな商品、サービスはもちろんのこと、体制変更による生産性の向上にもつながるのではないでしょうか。
もちろん、この副業人材活用の流れは、働く個人の働き方の多様化の大きな要素になるでしょう。
Tweet