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本格的ICT活用と自分の仕事

前回、「電子化の流れで仕事が無くなる」では未だ官庁、公共団体などが紙書類ベースの仕事が多く、なかなか電子化が進まず各種申請が停滞していると紹介しましたが、
さすがにこのご時世では批判が多いからか、様々なところでICT活用が動き出し始めました。

新型コロナ関連では、大阪府が自宅やホテルで療養している感染者の健康状態を把握するシステムを導入。
感染者が自らの健康状態など必要な項目をスマートフォンなどて入力。保健所や府の担当がすぐに情報を共有できる仕組みです。
ニュースにもありましだか、以前は電話で事細かくヒアリングしていたようで1人当たり20~30分かかっていたようなので随分効率化されており今後は全国で展開されるようです。

また政府主導で、全国病院の医療体制に関する情報のデータベースを整備し月末までに運用開始します。外来、入院患者数、病床稼働率、人工呼吸器利用状況、PCR検査実施件数、医療用物資の備蓄数など集約し管理するものです。
現在までそのような情報は担当者が都度都度電話やFAXで聞き取っていたと言いますから、発表時点ではリアルな数字ではなかったのでしょう。

上記のように現在まで、電話やFAXなどで情報を収集し担当者が一つ一つパソコンに入力し、情報を整理しまとめると言うやり方、何人もの人が介在する進め方を「超多忙を極める」「人的リソースが足りない」と騒いでいました。
IT企業から見たら「ふた昔前?」と言われそうですが。

さらに、AIを活用した生活者向け事前問診サービスを各公共団体が無償提供し始めています。スマホやPCで症状などを入力すると「現時点の相談・受診の目安」を教えてくれるものです。もちろん年中無休、24H対応です。
参照
◆「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」人工知能アバターを利用した新型コロナウイルス感染症の相談補助システム(住民向け)の提供
ウェブで手軽に事前問診できる「AI受診相談ユビー新型コロナウイルス版」無償提供開始

このようにコロナ関連で急ピッチでICTの活用が展開されはじめています。
このようなシステムは今後何らかの感染症騒ぎが起こっても対応できるようにさらに進化はしていくことでしょう。

ICT活用

企業のICT活用で仕事の明確化

同様にこの機に、企業でもICT化にさらに拍車がかかると予想されます。
依然として「ハンコ文化」「テレワークの労務管理」「経理業務」などアナログな文化や「需要書類・秘密事項の社外へのセキュリティ」など課題はありますが、クラウドなどへの転換を徐々に始めています。
ご存知のようにテレビやネットでも、業務系クラウドサービスのCMが随所で見かけられ始めました。まさに導入を検討している企業が多いことの現れです。

さらにICT活用による効果は、仕事の効率化、テレワークの普及だけに留まらず、オフィスそのものの在り方にも影響しています。
社員一人の机、パソコン、さらには部や課の書類キャビネットなどの「不必要論」が聞かれ始めています。ある大手企業では本社ビルのフロアは、ICT活用とテレワーク導入で半分以下のスペースで業務が回ることが解り、不動産屋と交渉を始めていると言う話もあります。
これもまた経営のスリム化の一つかもしれません。

全ての書類がクラウド上で共有され、ハンコが自動化され
貴方のデスクの机の上にあるもの、引き出しの中身、キャビネットの中身は本当に必要なものですか?」と改めて問われると、
タブレット、ノートPC一台で全て事足りる人も多いのではないでしょうか。
医療機関では人的負担の軽減でしたが、一般企業はどうなるでしょう。

ICT活用は仕事を色々な面でスムーズにし、仕事スタイルを簡素化します。
もしお勤めの会社にその動きがあるのなら、
その時、自分がどんな仕事、スキルで活躍できるのかを考えておく必要があるでしょう。