宅地建物取引士とは
不動産業界と言えば「宅建」。数ある資格の中で聞いたことのある方は多いでしょう。
宅地建物取引士、通称「宅建」は、国土交通省管轄の宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格者です。
簡単に言えば不動産会社が行う、宅地又は建物の売買、交換又は貸借の取引に対して、購入者等の利益の保護及び円滑な宅地又は建物の流通に資するよう、公正かつ誠実に法に定める事務(重要事項の説明等)を行う、不動産取引法務の専門家です。
宅建は国家資格の中でも安定した人気があり毎年約20万人もの方が受験をすると言われています。
宅地建物取引士の仕事は、不動産の購入者に対する法律に基づいた説明業務、事務業務が中心になります。
例えば
◆物件を売買・貸借する人に対し、不動産登記に関する申請の時期から私道の有無、電気・水道・ガスの設備状況、駐車場の有無など。また契約の解除条件といった重要事項の説明。
◆上記内容等をまとめた重要事項の説明書面を相手方買主または借主に渡し、その書面に沿って具体的な説明を行い、納得したことを確認したうえでの契約を締結。
◆契約の中身の確認後、宅地建物取引士としてその契約書面に法的な間違いがないことを確認し、記名押印。
などの不動産売買契約を結ぶ上でのチェックを第三者、専門家として行うことが役目となります。
企業内宅建ニーズが高まる
宅建は何も不動産業界で働く人たちのものではありません。
現在、様々な業界企業内に於いても社員で宅建資格を取得する人が増えています。
多くの企業にとって土地や建物は、所有、賃貸両面において最も重要な要素です。宅地建物に対する専門家を企業内に抱えるメリットは大きく、特に銀行をはじめとする各金融機関や商社、運輸鉄道・外食産業など、店舗や拠点展開をメインとする企業では不動産関連の部門の人材確保が重要課題となっています。
もちろん不動産業界では従業員5人に1人以上の宅地建物取引士を置くことが、法律で義務づけられているので宅建の資格は就職や転職において有利となります。
また仕事の幅を広げるために、宅建に類した資格、管理業務主任者の取得を合わせて行う人も多いようです。
試験は、毎年定期的に全国で行われており、マークシートによる設問形式が中心で、学生や主婦、定年後など幅広い層が受験しています。
これからの日本の社会においては、企業の本社機能移転、働く社員達の大都市集中から地方移住やリモートワークによる郊外移転などの住環境の変化、また一方で空き家問題や老朽化問題など「住まい」に関する需要はまだまだ続きます。
住まいに関する資格は、不動産業界だけでなくどの業界、どの地方に行っても必要とされる資格の一つだと言えるでしょう。
【宅地建物取引士に関する情報】(Blush Up 学び)
■宅建資格とは?仕事内容と試験の概要を解説
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